April 1, 2021

松無古今色 竹有上下節

3月31日をもって、慶應義塾大学量子コンピューティングセンターを離職しました。3年前、何もなかった34棟312号室(コモンスペース)を目の前に、高いパーティションが置かれた机と椅子だけからスタートした居室からスタートしました。IBMさんがこだわりをもって設計したコモンスペースのデザインを実際に工事していただいてる業者さんと毎日のように顔を突き合わせる毎日から必要な備品を揃えていくところまで、様々な方々の協力のもと、一通りのものを揃えることを突貫工事ではありましたが揃えることが出来ました。


研究的にはひょんなことから「乱数」の研究ということをスタートさせ、「量子乱数を用いて量子計算機の安定性を評価する」という研究の方向性を見出しましたが、なかなか大きな潮流を作れなかったことは個人の力量のなさが露呈したところだと思っています。

個人的には、生まれた病院がすぐそばにあり、「量子計算機」の概念を提唱した David Deutsch の論文の submit した年と生まれた年が同じだということで、「量子計算機と同じ年」ということをネタにしていましたが、今回のセンターはご縁が深かったのではないか?と思っております。

学内外に多大なるご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。また、色んな面でサポートしていただき、ありがとうございました。

さて、本日、4月1日より群馬大学大学院理工学府理工学基盤部門の准教授として着任しました。理工学部・理工学府の本体がある桐生キャンパスではなく、荒牧キャンパスという群馬県前橋市に研究室があります。1年次の基礎教育を担当するということで、何から何まで初めてずくしなのですが、僥倖にしてアカデミアの世界に残ることが出来たので、研究・教育ともに精進していきたいと思います。今後ともご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。連絡先等に関しては、こちらをご覧ください。