May 2, 2020

「何かをするために」~今できることは何か?~

先日、高校の同級生である調布市立多摩川小学校の庄子 寛之先生の呼びかけで始まった「オンライン授業を通してこれからの教育を考えようプロジェクト」(仮)オンラインイベントで参加しました。事のきっかけは単純なことで、COVID19 という新型コロナウィルス対策のために、学校が閉鎖されている状況で、1人の小学校教員の庄子君の想いから始まったイベントだったと聞いています。正直な感想は、小学校のオンライン化はここまで進んだのか!!とビックリしていました。と、同時に様々な制約の中で、まだオンライン授業が始められないというところもありました。生徒さんたちにこういう世の中が激変している状況だけど、「何とかしたい、けど、何が出来るのだろうか?」と必死になっている小学校の先生方には感謝しかないなと思っています。様々な小学校の先生方の実線事例を勉強していくと、オンライン授業を実施するための多くの技術的&制度的課題が存在する一方で、大きな壁は「果たして、私でも出来るだろうか?」というものの壁が存在しているような気がしました。
提供:いらすとや


個人的には「何かをするために」は、それより前に準備が必要であろうと思っています。この事例のオンライン授業を開始するにあたっては、「オンライン授業」のための端末・ネットワークインフラの整備は必須です。大学のオンライン授業でも、wifi ルーターの貸し出しを行ったりするなどして対応に追われている部分もありますが、事前に準備をしていた方が圧倒的に有利だと思います。現在、使われているオンラインプラットフォームの多くも、この自粛期間に入る前に既にあったものを改良しながら使っているのが現状だと思います。 Google ClassroomZoom などのウェブツールは今では必要不可欠になっているのだなと実感しました。同時に、ネットワークインフラを支えている方々の努力で、現在の状況が実現出来ているのだと思います。普段、直接的には「目に見えない仕事」ではありますが、素晴らしい準備をしてきたのだなと思っています。「ローマは一日にしてならず」という諺があると思います。今、それなりにオンライン化が進められているところは有形無形のもの問わず、「準備」がしっかりしていたのだろうと思います。その準備の上で、スタートダッシュが切れたのではないか?と思いました。

では、「準備不足」の状況であった場合には何をすべきなのか?という疑問が沸いてくるのは当然だと思います。目の前で出来る限りの手を尽くして、ダメだったという事例も小学校の先生方には沢山経験されているそうです。今、この自粛期間にすべきことは
「次への準備」
ではないのだろうか?と思います。今から準備しても遅くはないはずです。自粛期間があけた後の「これから」について考える時間であって欲しいなと思っています。「何も出来ない」から「(少し時間はかかってしまうかもしれないけど)何か出来るかもしれない」になると思います。また、「何かしたいのだけど、何もしていない(または、出来ない)」と落ち込んでしまうのは、それまでの準備が足りなかったからだと反省し、今からとりかかれる準備をしっかりすれば良いのだと思っています。個人的には、東日本大震災の時、原発事故が起きて何も出来ませんでした。「大丈夫だと思う?」と聞かれても、自分自身の専門分野ではないので、ハッキリとは答えられませんでした。今回もそうです。私自身は物理学のトレーニングを受けてきましたが、今、現場で起きている感染症のことなどは分かりませんし、他の人たちよりは「論文」を読み解くことが出来るようにトレーニングしてきましたが、それでも今回の「感染症」に対して専門的な意見が言えるほど熟知していません。「直接的にせよ、間接的にせよ、準備をしていればチャンスが回ってくるはず」だと信じることが出来ることこそが、学校で本来学ぶことなのではないか?と思うようになりました。
いずれ皆さんの番は回ってくるはずです。 
それに備えて準備しよう。 

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